伊豆半島一周(通称「伊豆イチ」)。
サイクリング好きの方なら伊豆半島一周は憧れの自転車旅でしょう。
伊豆半島は海や山、温泉、グルメなど東京都内近郊では体験できない魅力満載のサイクリングスポットです。
ですが、伊豆半島で初めてサイクリグンする場合、おすすめスポットがありすぎてどのルートでいくべきなのか迷うかもしれません。
この記事では、自転車旅で伊豆半島を一周した実体験から、伊豆半島の絶景・癒やし・グルメ・ヒルクライムを堪能できるおすすめのサイクリングコースをご紹介します。
伊豆半島自転車旅の注意点・ポイント
伊豆半島を自転車で一周する場合、気をつけておくべき点があります。
<注意点>
- 自転車旅の計画は入念に立てる(宿泊が前提)
- アップダウンが激しい
- 天候が変わりやすい
- とにかくトンネルが多い&長い
<ポイント>
- ロードバイクで行くのが得策
- 熱海を起点にスタート
- 反時計回りで行く
- 輪行用の袋を用意しておく
- モバイルバッテリーは最低限2つ用意する
こちらの記事に詳細を記載しているので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
それでは、さっそく伊豆半島のおすすめ絶景サイクリングコースをご紹介します。
伊豆半島サイクリングのおすすめモデルコース
全長194kmのモデルコースです。自然豊かな伊豆半島の良さを全面的に取り入れています。
<1日目>
熱海→山伏峠→修善寺→船原峠→堂ヶ島→下田※反時計回り(走行距離107km/目安12時間)
熱海から山伏峠(走行距離15.1km/目安1.5時間)
山伏峠から修善寺(走行距離17.8km/目安2時間)
修善寺から船原峠(走行距離17.2km/目安2時間)
船原峠から堂ヶ島(走行距離30.1km/目安3~4時間)
堂ヶ島から下田(走行距離29.1km/目安3時間)
<2日目>
下田→龍宮窟→伊東マリンタウン→熱海(走行距離86.4km/目安12時間)
下田から龍宮窟(走行距離6.5km/目安30分)
龍宮窟から伊東マリンタウン(走行距離60.7km/目安6時間)
伊東マリンタウンから熱海(走行距離18.6km/目安2時間)
スタート地点は熱海です。
熱海の宿泊施設でおすすめの伊東園ホテル熱海館からスタートします。
下田で1泊して熱海に戻ってくるコースです。1日目と2日目にわけてご紹介します。
伊豆半島自転車旅1日目:熱海から下田(走行距離107km/目安12時間)
朝6時に熱海を出発し、反時計回りで18時に下田に到着するイメージです。
1日目は西伊豆で人気の観光スポット「堂ヶ島」を目指します。
熱海→山伏峠→修善寺→船原峠→堂ヶ島→下田
熱海から山伏峠(走行距離15.1km/目安1.5時間)
熱海から山伏峠へ向かいます。山伏峠は距離5km、標高約500m。かなり急勾配なのが特徴です。夏の暑い季節に登るときは要注意。伊豆半島自転車旅の最初の難関です。途中、コンビニや自動販売機がないので、135号線ファミマで水分を補給してから登るようにしましょう。峠を下るまではここが最後のコンビニです。
休息ポイント:ファミリーマート バーディ南熱海店
また、熱海から山伏峠に向かう道中に、いくつか立ち寄りポイントがあります。
観光スポット:お宮の松
国道135号線沿いにあるお宮の松。熱海を一躍有名にした文学作品に触れることができるスポットです。
観光スポット:熱海城
市街地や南熱海を一望できる熱海市内有数の絶景スポットです。天守閣展望台からの長めは圧巻です。城内には歴史資料館もあります。お城や歴史好きの方は立ち寄ってみると良いでしょう。
ヒルクライム:山伏峠(標高約500m)
山伏峠は国道135号線の海岸沿いから伊豆多賀付近を右に逸れた住宅街から始まります。
いきなり急勾配が待ち受けているので苦戦することを覚悟に登りましょう。
交通量は比較的少なく、あたり一面、緑。小鳥のさえずりが山々に響き渡ります。
この先が思いやられる気分になりながらも頂上を目指すこと約1時間。天気が良ければ頂上で伊豆大島を望むことができます。登りきったら、あとは下りです。登りとの速度のギャップが激しいのでスピードを出しすぎないように注意しましょう。
山伏峠から修善寺(走行距離17.8km/目安1.5時間)
山伏峠を下りきったら、次は伊豆半島屈指の温泉街、修善寺です。修善寺に向かう前に山伏峠を下った先にあるセブンイレブンで休憩。スタートから約2時間ながら、疲労困憊状態になります。
休息ポイント:セブン-イレブン 大仁田原野店
修善寺に向かう道中は、比較的、坂は少なく平坦な道や下り坂が多めの印象です。
あたり一面、田んぼに囲まれており長閑な雰囲気の街並みを横目にサイクリングを楽しみます。
観光スポット:独鈷の湯
修善寺に到着後は、温泉街を散歩して伊豆七不思議の1つ「独鈷(とっこ)の湯」を撮影したり、付近のお寺を巡るのも良いでしょう。
観光スポット:福地山 修善寺
温泉街の中心にある風情ある神社です。鎌倉時代が主な舞台になっています。金剛力士像も見ることができます。
また、修善寺付近はお食事処も栄えているので、早めにランチをするのもおすすめです。
修善寺から船原峠(走行距離17.2km/目安2時間)
修善寺を巡ったら、狩野川サイクリングロードを通り、再び峠に向かいます。
観光スポット:狩野川サイクリングロード
狩野川は、一級河川で鮎の友釣り発祥の地といわれています。付近は田んぼが多く緑があたり一面に広がっています。
ヒルクライム:船原峠(標高574m)
船原峠は、国道414号線から右に逸れ、国道136号線に入っていきます。ここから再びヒルクライムの始まりです。船原峠は標高574mでこちらも難関です。船原峠を登る時間帯は11時頃のため気温も高くなるので、水分補給には注意。国道414号線から右に曲がり船原峠に向かう前に、スーパーマーケットで水分を調達しましょう。
休息ポイント:マックスバリュエクスプレス天城湯ケ島店
ヒルクライム:大曲橋
船原峠は、先ほどの山伏峠よりかは急勾配ではない印象でしたが、比較的交通量が多いので車には注意が必要です。道幅も狭く走りづらいところがあるので、安全運転で。
船原峠から堂ヶ島(30.1km/目安3~4時間)
船原峠から土肥を通り、恋人岬、堂ヶ島のルートで観光スポットを巡っていきます。
船原峠を下ると、ようやく海岸沿いにたどり着きます。海からは富士山も見ることができ、伊豆半島らしさを感じることができるでしょう。
観光スポット:世界一の花時計
土肥に着いたら、休憩がてら松原公園にある「世界一の花時計」を見に行きましょう。付近には足湯もあるようです。
▼世界一の花時計についてはこちら
観光スポット:恋人岬
次は堂ヶ島に行く途中にある恋人岬へ向かいます。恋人岬までのルートも注意。伊豆半島ならではのアップダウンがあります。2つの峠を超えたと思ったら、、とサイクリストにとっては過酷な自転車旅です。
恋人岬は駿河湾越しに富士山を見渡せる展望スポットで有名です。
観光スポット:堂ヶ島
そして、恋人岬から12km離れた堂ヶ島へ。堂ヶ島に着く頃にはすでにクタクタに。時間帯はだいたい14時~15時くらいを目安にすると良いでしょう。
堂ヶ島のある西伊豆町は、夕陽のスポットで有名です。天候に左右されやすいですが、遊覧船で堂ヶ島の洞窟巡りもできます。
グルメスポット:堂ヶ島食堂
また、堂ヶ島のすぐ近くにある「堂ヶ島食堂」もランチでおすすめです。
伊豆半島ならではの美味しい海鮮料理を食べることができます。ただし、ランチタイムは15:30ラストオーダーなので注意しましょう。
堂ヶ島から下田(走行距離29.1km/目安3時間)
1日目のラストスパートです。熱海からスタートして約8時間が経過しているので、伊豆半島を観光すると1日目は堂ヶ島で宿泊した方がいいケースもあります。伊豆半島の自転車旅で行きたいスポットやルートを事前に決めておきましょう。
ヒルクライム:婆娑羅峠(標高316m)
堂ヶ島から下田に向かう道中に、松崎町を抜けた先に標高316mの婆娑羅峠(バサラ峠)があります。

また峠かよ!
伊豆半島は峠だらけです。1日に3つの峠を超えることになりますが、充実したヒルクライムライドを楽しむことができます。
国道15号線を道なりに進み、伊豆急行線の稲梓方面へ。
稲梓駅からは伊豆急行線で電車に自転車を乗せて、東伊豆方面の伊東駅に向かうこともできます。
今回は伊豆半島の自転車旅で1泊した場合のサイクリングモデルコースなので、下田エリアに向かった場合の続きをご紹介します。
宿泊する場所は下田駅付近の宿がおすすめです。
▼下田の宿泊施設を見る
2日目の朝に下田エリアを観光してから出発しましょう。
熱海→山伏峠→修善寺→船原峠→堂ヶ島→下田
1日目の走行距離107km/目安12時間の自転車旅が終了です。宿の温泉でしっかり休息して2日目に臨みます。
伊豆半島自転車旅2日目:下田から熱海(走行距離86.4km/目安12時間)
2日目も朝6時に出発し、18時に熱海に到着するイメージです。
2日目は100kmに満たないので、比較的ゆとりをもって走行できます。
ルートはこちらです。
下田→龍宮窟→伊東マリンタウン→熱海
下田から龍宮窟(走行距離6.5km/目安30分)
2日目の午前中は、まず下田エリアを観光しましょう。
観光スポット:寝姿山
下田ロープウェイで行くことができる寝姿山がおすすめです。朝8:45から運行しています。寝姿山は、伊豆三景の一つで伊豆七島や下田港を眺望できます。寝姿山から望める景色も最高です。
黒船来航時の見張所も再現されています。
グルメスポット:ペリーロード/ペリーさんの隠れ家
また、下田エリアには黒船ペリーにちなんだ「ペリーロード」と呼ばれる通りや「ペリーさんの隠れ家」といったランチカフェもあります。
観光スポット:龍宮窟
下田エリアを観光したら、龍宮窟へ向かいます。龍宮窟はハートの形をしたビーチで有名です。自然の力によって出来上がった幻想的な自然を堪能することができます。
龍宮窟から伊東マリンタウン(走行距離60.7km/目安6時間)
次に向かう場所は、伊東マリンタウンです。
グルメスポット:道の駅開国下田みなと(金目亭/ラマール)
道中で、道の駅開国下田みなとを通ります。そこには海鮮市場の「金目亭」や金目鯛がトッピングされている下田バーガー「ラマール」など絶品グルメがあります。
▲金目亭
▲ラマール(下田バーガー)
観光スポット:白浜
道の駅開国下田みなとの先の135号線ルートを進むと、日本の快水浴場100選に選ばれた「白浜」があります。
観光スポット:城ヶ崎海岸
伊豆七島を一望できる景勝地で有名な絶壁がそびえる「城ヶ崎海岸」もあり、伊豆半島屈指の絶景スポットもあるので、時間に余裕がある場合は訪れてみるとよいでしょう。
グルメ・温泉スポット:伊東マリンタウン
伊東マリンタウンに着いたらサイクリングの疲れを取るために少し休憩しましょう。
伊東マリンタウンは、1日中滞在できるほどのグルメや温泉施設が整っているおすすめのスポットです。
伊東マリンタウンから熱海(走行距離18.6km/目安2時間)
いよいよ伊豆半島一周の自転車旅ラストスパートです。熱海へ向かうルートでは18時以降になることが予想されるため、暗闇を走ることになるので注意。ただ夜のサイクリングも熱海市内の夜景を望めるので、自転車旅の締めくくりにぴったしです。
宿泊スポット:伊東園ホテル熱海館
熱海についたら伊東園ホテル熱海館でもう一拍して自転車旅の終了です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。伊豆半島一周サイクリングのモデルコースをご紹介しました。伊豆半島のサイクリングは見どころ満載で2日間では足りないくらいです。今回のルート以外にも他に気になるスポットがある場合は伊豆半島を2泊3日で周ると良いでしょう。ぜひ参考に伊豆半島の自転車旅を楽しんでみてください!