これからサイクリングを趣味にする場合、クロスバイクとロードバイクのどちらを買うべきか迷っている方は多いのではないでしょうか。何を基準に選べばいいのか難しいですよね。
「選ぶポイントはどこか?」
「自分はどっちが向いているのだろう?」
などなど。
クロスバイクとロードバイクは自転車に乗る目的や楽しみ方によって、どちらを選ぶべきかが異なります。
この記事では、クロスバイク歴4年、ロードバイク歴1年の自転車歴5年の僕が、2台持ちの実体験をもとに、クロスバイクとロードバイクの特徴や違いを解説します。
クロスバイクとロードバイクの特徴
クロスバイクとロードバイクは大きな括りでいうとスポーツバイク。ですが、特徴が異なります。
クロスバイクが、日常生活で乗ることを想定したスポーツバイクであるのに対して、ロードバイクは、長距離ライドやヒルクライム、自転車レースを想定したスポーツバイクとなります。
では、具体的な違いをご紹介します。
クロスバイクとロードバイクの違いは大きく5つ
クロスバイクとロードバイクのどちらを選ぶかは自転車に乗る目的がポイントです。この章では、クロスバイクとロードバイクの車体の特徴、価格帯や必要な道具、楽しみ方の違いをご説明します。
違い①ハンドル
クロスバイクのハンドルはフラットバーで横一直線の形状になっています。
一方、ロードバイクは丸みを帯びたラウンド状のドロップハンドルです。
なぜ、ハンドルの形状が異なるかというと、「姿勢の保ち方」に違いがあります。
クロスバイクの場合は、ハンドルがフラットであるため上体が上向きで楽な姿勢を保ったまま自転車に乗ることができます。ロードバイクの場合は、スピードを重視しているため、クロスバイクよりも前傾姿勢になります。空気抵抗を減らすために上体を前のめりにして小さくかがむイメージです。その分、体力も消耗しやすいです。
違い②タイヤ
クロスバイクのタイヤは太く、ロードバイクのタイヤは細いです。タイヤの太さのポイントは安定性と速度です。クロスバイクは主に普段遣い用のため、タイヤが太くなっていることで安定感が増します。一方、ロードバイクはスピード重視のため、地面との摩擦を極力なくした細い作りになっています。
違い③価格
クロスバイクとロードバイクはママチャリに比べ価格が高額です。
クロスバイクは5~10万円、ロードバイクは10~20万円を相場として考えておくと良いでしょう。
ただし、ロードバイクは20万円を超えるタイプも多く、中には100万円近くかかるロードバイクもあります。いきなり高額なロードバイクに手を出すのはハードルも高いので、最初の1台目は20万円以内で検討するのが無難です。(高額な自転車は盗難被害の可能性も高まります)
違い④必要な道具
クロスバイクに乗るときに必要な道具は少なく、かたやロードバイクは取り揃えるべき道具が増えます。そのため、自転車以外の道具も必要になることからもロードバイクの方が費用はかさみます。
クロスバイクとロードバイクで必要最低限の道具の例です。
クロスバイクで必要な道具例
- ライト
- 空気入れ
- 鍵
クロスバイクは日常生活の買い物や通勤・通学、ちょっとしたポタリングなど軽微な運動量になるケースが多いため、必要な道具も少なくすみます。
ロードバイクで必要な道具例
- ライト
- 空気入れ
- 鍵
- ヘルメット
- サイクルジャージ
- サイクルパンツ
- ビンディングシューズ
- ボトルゲージ
※サイクリングウェアやビンディングシューズがなくても普段の私服で乗ることはできます。
ロードバイクは揃える道具が増えます。正直なところクロスバイクで必要な3つの道具さえあれば、ロードバイクに乗ることはできます。ただし、ロードバイクは日常遣いのクロスバイクよりもアクティブな目的で自転車に乗るケースが大半のため、自転車を漕ぐ速度と体力消耗量、危険度の違いから、用意すべき道具も異なります。
また、ロードバイクの場合は、クロスバイクよりも楽しみ方の範囲が広いため、追加で取り揃えた方がいい道具もあります。
ロードバイクであると便利な道具例
- サイクルコンピューター
- 輪行グッズ
- パンク修理キット
- 六角レンチ
- サイクル手袋
また、クロスバイクとロードバイク共通の道具として、盗難防止用に家で保管するための自転車スタンドも用意しておくのもおすすめです。
違い⑤楽しみ方
クロスバイクとロードバイクの2台持ちの経験から感じる一番の違いは、楽しみ方です。クロスバイクでできないことは、ロードバイクで補えるため、今から僕がクロスバイクとロードバイクのどちらかを選ぶとしたら、断然、ロードバイクの一択です。
もちろん、東京都内のポタリングなどクロスバイクが適している活用シーンもあるでしょう。しかし、ロードバイクに乗り始めてからは、ほとんどクロスバイクに乗らなくなってしまったのが実情です。(あくまで僕の場合)
実際に僕がクロスバイクとロードバイクで体験した楽しみ方をご紹介します。
クロスバイクの楽しみ方
クロスバイクでは比較的日常生活に近い目的で乗るケースが多かったです。自転車に乗ることが目的ではなく、「自転車に乗るついでに何かを楽しむ」ことを目的に乗っていました。
- ポタリング(カフェや観光地、温泉巡りなど)
- 自転車通勤
- 伊豆半島一周
日常遣いから宿泊を伴う自転車旅まで、基本的に「ソロ」のサイクリングを楽しんでいました。
クロスバイクは「街乗り」のイメージを持たれている方も多いかと思いますが、僕の経験上、100km超えの長距離ライドでもクロスバイクで対応できます。ただし、根気が必要です。
ロードバイクの楽しみ方
一方、ロードバイクの場合は、「自転車に乗ること」自体が目的になっているケースが多いです。僕自身、ロードバイクを購入してからは、クロスバイクのような普段遣いでロードバイクに乗ることも多いですが、ロードバイクの場合はもっとアクティブな楽しみ方があるため、クロスバイクのときよりも「ガチで自転車に乗る」機会が増えたイメージです。
具体的に僕がロードバイクに乗り始めて変わった楽しみ方は
- トライアスロン
- グループライド
- タイムトライアル
の3つです。
いずれも自転車を漕ぐ速さ、スピードが求められます。トライアスロンのような勝負の世界に挑む場合や長距離ライド、ヒルクライムなど、アクティブな楽しみ方をしたい場合は、最初からロードバイク一択で自転車を選ぶとよいでしょう。いやいや、最初からそんなアクティブなことは求めてない!という場合は、日常生活から気軽にサイクリングを楽しめるクロスバイクがおすすめです。
では次の章から、僕が実際に乗っているクロスバイクとロードバイクを簡単にご紹介します。
街乗りでおすすめのクロスバイク「tokyobike(トーキョーバイク)」
東京都内の街乗り用クロスバイクで人気のtokyobike(トーキョーバイク)。
スポーツバイクのようなデザインではなく、街に溶け込むシンプルでおしゃれなデザインが魅力的なクロスバイクです。
乗り心地も非常に良く、ママチャリでは味わえないような感覚を味わえます。漕ぎ出すとどんどん遠くまで行きたくなるような気分に。
価格は68,000円。サイクリングを趣味にしようとしている方で、街乗りやポタリング、自転車通勤がメインであれば、最初の一台におすすめです。
街乗りからレースでも活用できるロードバイク「Bianchi(ビアンキ)」
Bianchi(ビアンキ)といえば、ロードバイクの中でもおしゃれな分類に入るメーカーの一つではないでしょうか。Bianchi(ビアンキ)の直営店も表参道やみなとみらいといった、街乗りの行き先候補でも人気な場所にあります。Bianchi(ビアンキ)の自転車カラーは青緑色を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、僕が乗っているのは白いタイプです。周囲とあまり被らないような色味とシンプルでおしゃれなデザインで大変気に入っています。
活用シーンはさまざま。クロスバイクでもできる街乗りやポタリングから、100km超えの長距離ライドやグループライド、そしてトライアスロンまで幅広いシーンで活躍中です。
価格は175,000円。2012年の古いモデルのため、今は販売されていないかと思いますが、ロードバイクの一台目には20万円以下で十分です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
街乗りやちょっとした長距離のサイクリングであれば、クロスバイク、トライアスロンから100km以上を超える長距離ライドやヒルクライム、グループライドであれば、ロードバイクがおすすめです。サイクリングを趣味にするときの自転車選びの参考になれば幸いです。