自転車旅・キャンプツーリングの料理に欠かせないバーナー。バーナー選びに限らず、キャンプ道具は軽量コンパクトにこだわりたいところですよね。
バーナーには、ガス管と一体になるタイプや、分離しているタイプがあります。ガス管も、OD缶とCB缶の2種類に分かれます。
ではいったい自転車旅やキャンプツーリングでは、どのようなバーナー、ガス管がおすすめなのでしょうか。
この記事では、自転車旅・キャンプツーリング初心者の方向けに、持ち運びに便利な軽量バーナーやガス管の種類・選び方・使い方まで紹介します。
シングルバーナー・ガス缶の種類は?メリット・デメリット
シングルバーナーとは、火口が1つのバーナーのことです。
バーナーを持っていくメリットは、軽量コンパクトな調理道具でありながら、料理ができたり、お湯を沸かせたり、とにかく万能であること。キャンプの食に欠かせない必需品です。
バーナーとガス管は、それぞれ2種類に分かれるため、ここでは自転車旅・キャンプツーリングの視点からメリット・デメリットを紹介します。
バーナーの種類は、一体型・分離型
バーナーは、一体型と分離型があります。
一体型:燃料(OD缶)に直接取り付けるタイプ
- メリット:軽量コンパクト。ガス管に直接装着するタイプで、簡単にソロキャンプ飯をつくることができる。
- デメリット:ガス管の上にバーナーを装着するため、地面からの高さが出る。そのため、分離型よりも安定感は少し劣る。
分離型:燃料とバーナーが分かれているタイプ
- メリット:地面からの高さも低く、安定感抜群。複数人のキャンプ調理に適している。
- デメリット:一体型よりも若干重く、収納も少しかさばる。
燃料の種類は、OD缶・CB缶
燃料となるガス管には、OD缶とCB缶があります。
OD缶:アウトドア缶
- メリット:軽量コンパクト。クッカーの中に収まるサイズ感のため、携帯性抜群。
- デメリット:販売店が限られており、スーパーでの調達は困難。CB缶よりも高価。
CB缶:ガスボンベ缶
- メリット:スーパーでも調達できる。OD缶よりも安価。
- デメリット:縦長でサイズ感が大きい。クッカー内におさめることが困難で、荷物がかさばる。
このように、軽量コンパクトが求められる自転車旅・キャンプツーリングでは、一体型のバーナー×OB缶の一択になります。
バーナーの選び方!自転車ソロキャンプなら「一体型シングルバーナー」
自転車ソロキャンプのバーナー選びでは、5つのポイントに注目するといいでしょう。
選び方①折りたたむことができ、軽量コンパクトか
収納時は極力、コンパクトになるバーナーがおすすめです。バーナー本体を、クッカーやメスティンの中に入れられるのが理想的。重さは50g~120gが目安です。
選び方②点火装置が付いているか
バーナーに点火装置(イグナイタ)が付いているものだと、ライターが不要になるため便利です。ただし、焚き火の火起こしでライターを持参しているケースがほとんどの場合は、点火装置がないバーナーでも問題ありません。(点火装置がない方が軽量)
選び方③火力は2,500kcal/hか
バーナーの性能である火力が2,500kcal/h以上であれば、料理や湯沸かしがスムーズになります。
目安として、1Lの水を5分程度で沸騰させるためには、最低2,500kcal/hの火力が必要だといわれています。
選び方④対応しているガス管(OD缶)にサイズ展開はあるか
安全性の観点からガス管は、バーナーのメーカーに合わせるのが基本です。110g・250g・500g程度の3サイズ展開であれば、荷物次第で小さいサイズのガス管を選ぶこともできます。
選び方⑤季節に応じたガス管(OD缶)があるか
キャンプの季節にも注意しましょう。特に冬の寒さからガスがうまくつかずに燃焼しないケースもあります。寒冷地用に対応しているガス管があれば安心です。
自転車ソロキャンプでおすすめの一体型シングルバーナーとOD缶6選!
次に、自転車ソロキャンプでおすすめの一体型シングルバーナーとOD缶を紹介します。
- SOTO(ソト)│マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310
- snow peak(スノーピーク)│ギガパワーストーブ 地 GS-100R2
- EPI(イーピーアイ)│QUO STOVE S-1032
- MSR(エムエスアール)│ポケットロケット2
- PRIMUS(プリムス)│エッセンシャル・トレイルストーブ
- PRIMUS(プリムス)│フェムバーナー P-115
SOTO(ソト)│マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310
SOTO(ソト)│マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310
67gとかなり軽量なバーナーです。着脱式のゴトクを使用しているため、コンパクトに収納することができます。性能も優れており、風や寒さに耐えるストーブを搭載しているのが特徴です。外気温が20℃でも-5℃でも2,800kcal/hの火力を発揮するため、安定感抜群です。
重量 | 67g |
使用時サイズ | 9×11.7×10cm |
収納時サイズ | 4.7×5.1×8.8cm |
出力 | 2,800kcal/h |
点火装置 | あり |
価格 | 8,140円 |
➾SOTO(ソト)│マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310の詳細を見る
▽対応のOD缶
➾SOTO(ソト)専用のOD缶はこちら
snow peak(スノーピーク)│ギガパワーストーブ 地 GS-100R2
snow peak(スノーピーク)│ギガパワーストーブ 地 GS-100R2
スノーピークが販売している1998年にグッドデザイン賞を受賞したロングセラー。最高出力は2,500kcal/hで重さ75g。収納性、ゴトクの安定性にも優れており、トータルバランスの良いバーナーです。価格も5,000円以下と安価で、最初の自転車ソロキャンプ用のバーナーに最適です。
重量 | 75g |
使用時サイズ | 10.6×6.75cm |
収納時サイズ | 4.4×3.5×8.2cm |
出力 | 2,500kcal/h |
点火装置 | なし |
価格 | 4,600円 |
➾snow peak(スノーピーク)│ギガパワーストーブ 地 GS-100R2の詳細を見る
▽対応のOD缶
➾snow peak(スノーピーク)専用のOD缶(春・夏向け)はこちら
➾snow peak(スノーピーク)専用のOD缶(秋・冬向け)はこちら
EPI(イーピーアイ)│QUO STOVE S-1032
登山のトレッキングや雪山の山行に最適なガスバーナーなどを展開しているEPIgas。4本のゴトクを採用しており、安定感があります。折りたたみ式でコンパクトに収納することもできます。風にも強く、炎が垂直に吹き出す独自の構造になっています。
重量 | 98g |
使用時サイズ | 10.5×7.9cm |
収納時サイズ | 8.9×5.2×5.4cm |
出力 | 2,300kcal/h |
点火装置 | あり |
価格 | 5,950円 |
➾EPI(イーピーアイ)│QUO STOVE S-1032の詳細を見る
▽対応のOD缶
➾EPI(イーピーアイ)専用のOD缶はこちら
MSR(エムエスアール)│ポケットロケット2
軽量かつコンパクトなサイズ感で大きな性能を発揮するMSRのガスストーブ。アウトドアでの調理をすばやく簡単に行えるように設計されており、エントリーモデルとしておすすめです。点火装置は付いてませんが、1Lの水を約3.5 分で沸騰させるパワーで実力は十分です。
重量 | 98g |
使用時サイズ | – |
収納時サイズ | 3.4×4.4×7.9cm |
出力 | 2,143kcal/h |
点火装置 | なし |
価格 | 8,965円 |
▽対応のOD缶
➾MSR(エムエスアール)専用のOD缶はこちら
PRIMUS(プリムス)│エッセンシャル・トレイルストーブ
創業125周年を超える老舗メーカーのプリムスが、7年ぶりとなる新作で出したバーナーです。エントリーユーザーからエキスパートまで全ユーザーに必要とされる商品を目指し、必要最小限の機能に徹したシンプルなガスストーブとなっています。重量は113gと他のバーナーに比べ軽くはないですが、5,000円代で購入できるモデルです。
重量 | 113g |
使用時サイズ | – |
収納時サイズ | 9.5×7.1×9.0cm |
出力 | 2,200kcal/h |
点火装置 | なし |
価格 | 5,280円 |
➾PRIMUS(プリムス)│エッセンシャル・トレイルストーブの詳細を見る
▽対応のOD缶
➾PRIMUS(プリムス)専用のOD缶(春・夏向け)はこちら
➾PRIMUS(プリムス)専用のOD缶(オールシーズン)はこちら
PRIMUS(プリムス)│フェムバーナー P-115
わずか57gの超軽量バーナーです。かなりコンパクトに折りたたむことができるため、持ち運びに便利です。火力は弱い側面はありますが、点火装置が付いており、着火しやすいモデルです。
重量 | 57g |
使用時サイズ | – |
収納時サイズ | 5.4×7.4×2.7cm |
出力 | 2,100kcal/h |
点火装置 | あり |
価格 | 6,930円 |
➾PRIMUS(プリムス)│フェムバーナー P-115の詳細を見る
▽対応のOD缶
➾PRIMUS(プリムス)専用のOD缶(春・夏向け)はこちら
➾PRIMUS(プリムス)専用のOD缶(オールシーズン)はこちら
キャンプ初心者向け!バーナーの使い方と注意点
キャンプが初めての場合、バーナー調理に不安を感じる方もいるかと思います。使い方を覚えれば簡単にできるため、参考にしてみてください。
まずは調理器具の準備
バーナーに着火させる前に、調理器具を準備しましょう。自転車ソロキャンプであれば、ローテーブルの上で調理するのが一般的です。
- クッカー
- ホットサンドメーカー
- メスティン
- テーブル
- ガス管(OD缶)
- ライター
また、バーナーとOD缶はあらかじめ装着しておきます。OD缶のキャップを外し、バーナー下部とOD缶につけ、固定されるまで回します。
着火させ、火力を調整
調理の準備ができたら、着火です。バーナーに点火装置がない場合は、ガス調節のつまみをひねりながら、ライターで火を近づけます。着火させたら、ガス調節のつまみで火力を調整しましょう。
五徳に調理器具をのせる
火力を調整できたら、バーナーの五徳(ゴトク)に、クッカーやメスティン、ホットサンドメーカーなどの調理器具をのせて調理しましょう。
消し方はつまみをひねるだけ
調理が終わり火を消す場合は、ガス調節つまみを火をつけた反対方向にひねるだけで消すことができます。
注意点は風が強い or 寒い場合は着火しづらくなること
バーナーで調理するときは、風の強さや寒さに注意しましょう。風よけをする場合は、ウインドスクリーンがおすすめです。また、気温が寒いと火が着火しづらくなるため、ガス管は寒冷地用を使うようにしましょう。
バーナーで料理!簡単にできるおすすめソロキャンプ飯7選
最後に、バーナーで簡単に料理できるおすすめソロキャンプ飯を紹介します。
パスタ
メスティンを使った簡単料理です。パスタはあらかじめジップロックなどに入れて、自宅からソースとあわせて持参するといいでしょう。
カレー・白米
レトルトのカレーと白米でできる簡単料理です。米はクッカーかメスティンを使って炊きます。ただし、米を炊くのは時間がかかるため、お湯を沸かすだけでできるサトウのごはんでも問題ありません。
<お米の炊き方>
- お米1合を30分~1時間程度、水に浸けておく
- 水に浸したお米と水をメスティンに入れる
- 蓋を開けた状態で弱火~中火で沸騰するまで軽く混ぜる
- 水気がなくなってきたら、蓋をする
- 弱火で25分程度、蓋をしたまま火にかける
- 蓋を少しずらして空け、5分間は余分な水分を飛ばす
- 完成
アヒージョ
アヒージョはクッカーを使った簡単料理です。アヒージョの素の他に、マッシュルーム、海鮮具材、オリーブオイルを調達しましょう。出来上がったアヒージョに食パンなどをつけて食べるのもおすすめです。
鍋・中華麺
鍋もクッカーを使って簡単にできる料理です。エバラ食品のプチっと鍋のような小包にされている鍋の素や野菜、豚肉を調達しましょう。鍋のシメの中華麺も簡単にできます。
コーヒー
キャンプ場で飲むモーニングコーヒーは格別です。クッカーに水を入れてお湯を沸かして、好みのコーヒーを堪能しましょう。
ホットサンド
ホットサンドメーカーを使って、朝食を作ります。食パン、ウィンナー、ハム、アボカドなど、好みの具を食パンに挟んで、キャンプらしい朝ごはんを食べましょう。
カップ麺
お湯を沸かすだけでできるカップ麺のような超お手軽ご飯も、時には活躍します。手の凝った料理でなくても十分。キャンプ場で食べるご飯は何でも美味しいものです。
まとめ
自転車旅・キャンプツーリングでおすすめのバーナーとガス管を紹介しました。ソロキャンプに必須のキャンプ道具のため、メーカーや性能を比較しながら好みのバーナー・ガス管を選んでみてください。